心はどこにあるのか | 弥生坂 緑の本棚

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2024/01/24 00:36


「心」って、一体どこにあるんだろう?

誰しも一度は考えたことがあるはずと思う。

頭の中かな?心の臓器「心臓」かな?なんて。心=ハートとも言うし。

科学の進歩で、人の感情が脳のどの部分に反応しているかは、随分と解ってきたようだが、例えばこの文章を書いている自分の心はどこにあるかは、よくわからない。脳内なのかもしれないし、そうで無いかもしれない気もする。

『素粒子の心 細胞の心 アリの心 ~心が語る生命進化の真相~』(望月清文・著/水曜社)<オンラインショップにて販売中>を以前に読んだとき、「ああ、もしかしたら心はそんなところにあるのかもしれない」と思わせてくれる、かなり核心に迫った部分があったので、ショップの書籍紹介文を一度是非。以下引用。

「光にも心がある」「光は生命体」という著者は、元は光ファイバーの研究者。生命とは何なのか、人間を人間たらしめているものとは何か、心はどこにあるのか。探求を進めていくと、感覚とその感覚を表現する言葉の結びつき、民族による言葉と感覚の表現の違いから、ある推論に至ったと言います。
生命の誕生と、種の進化。ダーウィンの進化論にダーウィン自身が指摘していた問題点や行き詰まり。古代生物の突然の消滅や突然の出現などの近年の発掘調査の結果、ゲノム解析から見えてくる新たな生物の出現(種の進化)への疑問などから、著者の推論は確固たる信念となっていきます。
科学は色々な物事を解明してきましたが、目に見えない事象は科学的に証明することが出来ず、受け入れられないという側面もあります。心や意識というものもその一つで、見えないものを科学する事が出来たとき、著者の推論は新たな段階で受け止められ証明されていくと感じました。
「生命は(誕生したのではなく)、もともとあったもの」この言葉は温かく大きく感じます。
人間が沢山の生き物たちと同じ時間と空間の中に存在していて、それぞれがそれぞれの心をもって生きている。その存在の意味を感じられたら、ちょっことだけ生きることが楽になり心が軽くなるような、そんな気持ちにさせてくれる作品。

以上引用。

著者が実際どこに「心」があると考えているのかは、書籍を読んで確認していただきたい。

「心」は確かにある。でも「はい、見せてください」といわれても、出すことはできない。

心は見えないので、確証を得る事が難しい。見えないものを科学する科学はまだ確立されていないのだ。

そんなことを考えていたときに、出会った本がダンゴムシに心はあるのか ~新しい心の科学~」(森山徹・著/ヤマケイ文庫)だった。

心をどのように捉えるか、心を見えるようにする論考が、まさに目からウロコで、またそれを検証する方法が素晴らしかった。見えないものを見えるようにして科学する。その手法は、ちょっと衝撃的だった。気になる方は、是非読んでみて欲しい。

そして、ダンゴムシにも心があったのだ。なんかうれしい。

ただ、まだ一つ問題がある。その心はどこにあるのか?は、まだはっきりしない。

場所を突き止めることは、重要でないのかもしれないけれど、

思いもよらない変な場所にある「心」を、いつか誰かが見つけてくれないだろうかと、期待している。