商品説明
<新刊書> 俵浩三・著/ちくま文庫/2023年5月1刷/221頁。
平凡社新書版(1999年)が、ちくま文庫で復刊。
牧野富太郎関連書籍では、是非読んでおきたい作品。
図鑑に個人の名前をつけることは、ほとんどないと言っていいほど珍しい。
なぜ牧野植物図鑑と、「牧野」を冠したのか?
著者はその謎を追い、同時代に植物図鑑を刊行しているある人物に注目します。
現在、ほとんど目にしない人物。牧野富太郎が当時ライバルと思っていたかどうかは「?」ですが、重要な鍵を握っていることは確かのようです。
さらに出版界、学校教育の現場・現状、大学内の確執など、様々な要因を解き明かしながら、謎に迫っていきます。
史料の掘り起こし、現地調査などかなりの労作ですが、廉価で読めるのはありがたいです。
是非ご一読を。ミステリーのようで面白いです。