商品説明
<新刊書>小池伸介・著/辰巳出版/2023年7月初版1刷/四六判/286頁
25年に及ぶツキノワグマ研究の道のりと、最先端の研究が、ぎゅっと詰まっています。
クマの生態は、未だに分からない事が沢山あるようですが、クマのウンコから、とても重要な事がみつかっている様子。
さらりと書かれていますが、気の遠くなるような手間と労力、自然相手ならではの、思いがけない展開や失敗など、研究の過酷さ、それ故の歓びも感じられます。
なかなか見つからないクマのウンコを集めて集めて、分析し続けた先に見えてきたものは、壮大な森と生き物たちの奇跡的な繋がり。
クマの食べるものとその食べ方、行動や生活の形態、排せつの仕方やウンコそのものも含めて、クマは、森や生態系にかなり重要な役割をしていることがよく分かります。
植物たちにもクマはとても重要なパートナーであるらしいことが、ウンコからわかって来たようなので、とても興味深いです。
クマさんのウンコは森のお宝。それは、自然という生態系を覗くことの出来る窓の一つなのかもしれません。
もしかしたら、地球上での人間の正しい生き方を教えてくれているかも。
とにかくウンコという単語が無数に出て来ますが、全く不快感なく、読後はむしろ、クマとクマのウンコが無性に愛おしくなっていることでしょう。
ぜひ、読んでみてください。