商品説明
<古書>佐伯綠・著/東京大学出版会/2022年7月初版。
カバー、本文、使用感少なく概ねきれいです。帯あり。
狸はイヌ科。そういえば、当たり前のように「タヌキ」といっていましたが、本書を読んで、「タヌキ」のことを何も知らないことに気づかされました。
さらに、「タヌキ」には出自を含めて、まだたくさんの謎があることも知って、ちょっと驚きです。
狸は「ジェネラリスト」で「器用貧乏」という言葉に、著者の狸への敬愛を感じます。
また、人間との生活圏での対立や害にも触れていますが、同じ動物であるが故の人間に対する憤りや苛立ちも時折噴出。
タヌキは家族の繋がりの強さも特徴。
追跡していた、あるタヌキの家族の物語も綴られていますが、その結末はなんともいえずもの哀しい。
研究するということが、何のため、何になるのではなく、突き詰めたいという想いこそが大切で、そうしていくことが人間の未来を切り開いてゆくことにつながるという、研究者としての魂を感じさせてくれる作品。
管理番号M-1