商品説明
<新刊書>ヘレナ・ノーバーグ=ホッジ著/鎌田陽司・監訳/ヤマケイ文庫。2021年2月初版1刷。
2003年発行の「ラダック 懐かしい未来」と2011年発行の「懐かしい未来 ラダックから学ぶ」を再構成して、新章を加えて全面的に改訂されています。
前作を読まれた方も、読まれていない方も、新しい作品を読む気持ちで読んでいただけたらと思います。
数千年にわたり築き上げてきた、ラダックの過酷な土地での循環持続可能な伝統的生活は、人間本来の生活と、幸福とは何かを現代に生きるすべての人に突きつけてきます。
著者は、永年ラダックに暮し、伝統的生活様式の素晴らしさ、そして急速に広まる経済社会、グローバル化の波が、あっという間にラダックの伝統的な生活を崩壊させていく有様をみつめ、観察しています。
これは、ラダックに限らず、世界中のすべての地域で、過去に起こって来た事なのだと思います。ただ、それを、外からの視点で見つめる人がいなかっただけで、日本でも同じ事が起こって来たのでしょう。
著者が体験し、感じ、考察して導き出した確信は、人類の未来にとって大きな財産となることと思います。
世界中で翻訳され、読み継がれている「懐かしい未来 ラダックから学ぶ」。
人間のあるべき姿とはどういうものなのか、より良い人の進化のため、持続可能な社会を構築するための指針を示してくれています。
新章では、現代社会の抱える問題「不安、格差、貧困、差別、対立、紛争、精神的な病、感じられない幸福、自死、環境破壊、自然災害」等の因果の輪郭が、はっきりと見えてきます。
漠然とした「多様性の大切さ」という言葉の本来の意味を、認識させてくれると思います。
ぜひ、ご一読ください。