商品説明
<古書>川幡穂高・著/岩波書店。2022年4月1刷。カバー、スレ少々。他、おおむねきれいです。帯あり。
アフリカのエチオピア付近で生まれたとされる、ホモ・サピエンスが、どのように移動し日本までやって来たのか、今までも研究調査により、ある程度は道のりが掴めていたと思いますが、近年の古気候学。古環境学、考古学、遺伝子ゲノム解析などの進歩により、かなり正確な行程が判明してきているようです。
驚きなのは、かつての時代の気温がかなり正確に分かるようになっていること。
これによって、人間やその他の生物の活動状況、人間社会の大きな変化と気温の変化が大きく関わっていることが推測ではなく、現実のものとして想像することができます。
地球は大きな寒冷期をいくつか迎えていますが、寒冷化が人間を変化させ、社会を進化させてきたと著者は述べています。歴史上の出来事と当時の気温変化を照らし合わせながらの記述は、最先端の調査研究の成果の講演を聞いているようです。
最後は、人類史上最も高温な気候に生きる、人間社会の未来への総括的な記述もありますので、最後まで読んでみてください。
管理番号M-2