商品説明
<古書>梅原猛・著/小学館。1991年10月1刷。カバー、スレ、キズ、ヨレ、ヤケ。天地小口、少ヤケ。本文、ヤケありますがおおむね良。帯なし。カバーと本体テープ止め。奥付に蔵書印あり。
著者の講演記録から起された文章や、過去の執筆文章を、章ごとにまとめて編集されたもの。
同じような文章が繰り返し出て来る部分もありますので、ご承知おきください。
哲学者、宗教学者である梅原猛氏が、前半では日本古来の信仰と仏教の関わりや、西洋の思想とと社会との繋がりなどを丁寧に分かりやすくお話しています。
後半は、副題にある通り、21世紀に日本が世界にどのように関わり、その役割を果たしてゆくかという事に重点を置いて語っています。
20世紀の終わりに語られたものですが、21世紀の今現在の状況を見通したような内容に、驚きます。著者は21世紀の3つの大きな危機を、
核戦争の危機
環境破壊の危機
精神崩壊の危機
と述べています。
そのうえで、日本人とは何者なのか、この危機にどう行動するべきかを明確に示しています。
本書において全ての文言を「個人的な見解」と語っていますが、掲載当時は批判されることもあったと思われます。今読み返すと、21世紀の社会構造の問題と危機的状況を、哲学と宗教の眼差しで、見抜いていたと言っても良いのではないでしょうか。
「森の思想」の意味は、ぜひ読んで考えてみてください。