商品説明
<古書>山極寿一・著/東京大学出版会。2005年5月初版。カバー、スレ、キズ、薄くヤケ、縁少ヨレ。天地小口、本文、薄くヤケありますがおおむねきれいです。帯ありますが、背色褪せで文字消失しています。
ゴリラってどんな動物?。
本書でも書かれていますが、映画「キングコング」のイメージが強いのではないでしょうか。
大きくて獰猛。
ところが、自然に暮らすゴリラたちは、昆虫こそ少し食しますが、ほぼ植物食で、穏やかな静かな暮らしを淡々と続けているようです。
マウンテンゴリラ、ローランドゴリラ、地域による食性の違いなどゴリラの生活の姿がよく分かります。樹木によってはゴリラの食性を利用して繁殖しているものもあるようです。
現地でゴリラを体当たりで観察し続けた著者の感覚と言葉が熱く伝わってきます。
ゴリラは少数の集団で暮らしているようですが、その柔軟な社会システムにちょっとビックリします。
チンパンジーやオランウータン、ボノボなどとどこがどう異なるのかも細かく解説してくれています。
読むほどに、ゴリラに愛着が湧いてくる一冊です。
人間との遭遇で、生存が脅かされているゴリラたち。
ゴリラの他者を受け入れる寛容さと、穏やかに暮らしを紡いでいく姿は、人間にとって、この先も自然の一員であるために、大切な何かを教えてくれている気がします。
管理番号M-2