商品説明
<古書>塚谷裕一・著/岩波書店。2016年5月1刷。カバー、スレ少々、天地小口、本文、薄くヤケありますがおおむねきれいです。帯あり。
腐生植物(今は菌従属栄養植物が主流?)をご存知でしょうか。
光合成をするのをやめた・・光合成をしないで生きていく道を選んだ植物と言った方が良いかもしれません。
地中の菌やカビから栄養を奪いながら生活しているようです。
詳しくは、本書を読んでいただくことが一番ですが、
光合成必要ない>>光に当たる必要ない>>地上に緑の葉っぱいらない>>地上に出るのは花を咲かせる時だけ?>>種も未熟なまま放出>>鳥や昆虫に媚を売る必要ない・・など、
光合成をしないことによるリスクは相当大きいかと思いきや、光合成から解き放たれた自由というものの大きさも、なるほど~と、頷かされます。
他人様を頂いて生きていく植物・・ちょっと動物みたいですね。
重要なのは、腐生植物たちが永続的に生きていくためには、豊かな森が欠かせないということです。森が豊かであるからこそ、腐生植物たちはそこから栄養をいただいて生活することができるのですから。
逆に言えば、森が豊かになったから、こういった光合成をしないで生きていく植物たちが生まれてきたのでしょう。
まだまだ謎の多い腐生植物の世界の入り口を覗かせてくれる本。
ぜひ読んでみてください。
電子書籍版も発売されていますが、紙媒体はもうなかなか手に入らないので、定価より高くなっています。ご了承ください。