商品説明
<新刊書>山根京子・著/文一総合出版。2020年11月初版2刷。
香り立つような、わさび色の装丁が清々しい。
鮨、蕎麦、刺身の側に「わさび」があるのは当たり前。いつから?
数少ない日本原産の野菜「わさび」。
いつからこの日本に存在して、誰が発見し食し、古来どのような使い方をされてきたのか?
そして、いつから、どのような経緯で人間の手で栽培され生産されるようになったのか?
本書を読んで、自身が全く「わさび」の事を知らないということを思い知らされました。
これだけ「わさび」について書かれた本は他にないのではないでしょうか?
本の帯にも、ありそうでなかった「栽培植物起源学からみたわさびの本」とあります。
謎の多い「わさび」。分からないことはまだ沢山あるようですが、
真実に迫ろうとする、著者の「わさび」に対する愛情と執念が感じられます。
その取材調査、古文書を読み解いていく姿勢には、まさに鬼気迫るものがあります。
歴史の中に登場する「わさび」の姿は、日本史を見ているようで、歴史好きにはたまらなく面白いハズです。
巻末の「わさび歴史年表」はその魂の結晶といってよいのではないかと思います。
今後のわさび研究のための貴重な資料となる事でしょう。
「わさび」の歴史を知り、「わさび」の未来を考えるための一冊。
日本人として日本原産の「わさび」の事は、知っておかねばならないと思いました。
ぜひ読んでみてください。