商品説明
<古書>ダニエル・チャモヴィッツ・著/矢野真千子・訳/河出書房新社。2013年4月初版。カバー、スレ、キズ、縁少ヨレ、薄くヤケ。本文はおおむねきれいです。帯なし。
植物の感覚は、しばしば人間の感覚と同じように観察・比較されることがあります。
植物は光を感じる=動物の視覚
触られたことを感じる=触覚
揮発成分を感じる=嗅覚と味覚
音(振動)を感じる=聴覚
からだの位置を感じる=平衡感覚
さらに、植物も憶えているという生存を続けていくための記憶システムがあるといいます。
著者は遺伝学者であり、遺伝子レベルで人間や他の動物と植物には共通する遺伝子が多くあることが確認されてきていますが、単純に植物を擬人化して結びつけることには警鐘を鳴らしています。植物には脳はなく、感じる主体というものはないとみられているからです。
植物はどこまで知っているのかを理解した時、どのように植物と向き合うのかという方向も見えてくるような気がします。
感情にとらわれずに、正しく植物を理解するためにとても良い本だと思います。